前回のお話とは、別の施設外就労先でのお話をします。
障がい者の方々の作業は、飲食店とは違い、マイペースで黙々とできるので、環境的には働きやすい状況なんだと思います。
・・・指導員が、障害についてをもっと理解できていたら、いいんですが。
福祉の仕事なんて、するつもりなかったし!と普通に言えてしまうような人で、障がい者の方に対しても、見下したり、指導ではなく、きつい言い方で注意してしまったりを繰り返しています。
何度も、面談を行い、今一番きびしく指導をしている「ハラスメント」についても、例え話などで、伝えてきましたが、なかなか自分に当てはめることができないようです。
統合失調症の彼は、被害妄想がひどくなってきてしまい、辛いですと面談で伝えてくるようになってきました。
自分にだけ、厳しい言い方をしてきます。
自分にだけ、僕の失敗に対して怖い言い方で怒ってくるんです。
といった、訴えでした。
双方の話しを聞き、お互いに回避できる方法を伝え、実行してもらう。
それでも、まだ駄目なら、次の手段を考える。伝える。行動してもらう。
これを、ずいぶん繰り返しました。
例えば、数を数える作業をお願いしたら、毎回間違えてしまう。
指導員・・・こんな単純な作業でミスばかりしているのは困る。と思ってしまう。だから、またですか?的な言い方をしてしまう。
本人・・・・自分は、集中力が継続できないので、周りで気になる話をしていると、そっちが気になってしまい、数を間違えてしまうんです。だから、僕が数える作業をしていたら、周りは、話をしないでほしい。と訴える。そして、怒られたから怖い。自分は悪くない!と感じる。
指導員には、途中で集中力が切れていることに気づいて、声をかけてあげることをしてください。その声掛けで、全然変わります。
本人には、周りの声が聞こえてしまい、気になってしまうのであれば、一旦その作業から離れて、水分補給や小休憩をとって、深呼吸してみてください。そして作業に戻れば、また集中できるようになります。周りの人に気を使わせれば、またそのことで自分が辛くなってしまうと思います。だから、回避できる方法をチャレンジしてみませんか?
と双方にお伝えしました。
集中力は、まだまだ続かずで、手を止めてしまって聞き入ってしまうこともありますが、声掛けをすることで、切り替えることができるようになってきています。
「何度言ってもできない」なら、言い方を変えるしかないんです。
そこを、彼から教わりました。
・・・次回は、自閉症の彼女のお話をします。
最後まで、ご覧頂きありがとうございました。