就労支援

この仕事に就いた理由

そもそも、私は介護の仕事をするなんて、思ってもいませんでした。

きっかけは、母が胃がんで亡くなる前に、モルヒネで、幻覚や恐怖で日に日に壊れていく状況の中、どうしても私に託したかった兄の事を苦しみながら話してくれた言葉が忘れなかったのが、きっかけでした。

「お兄ちゃんの事、お願いします。結婚して、自分の家族を守っていく事が大優先だけど、時々は様子をみてほしい。気にかけてください。お願いします。」と娘の私に頭を下げて泣きながらお願いしてきました。

小さい頃から、お兄ちゃんは何か周りの人と違うと感じていましたが、30年ほど前は今と違って、障害がある子供を隠して普通に生活させようと親も本人もとにかく苦しい思いをすることで必死でした。

言葉も遅く、自分の思いもうまく伝えられず、勉強なんて、まったく追いつかず、理解できず、でも親としては何とか普通?に学校に通ってほしかったから、無理やり親が押し付けたレールに乗せて、それが正しいんだと思い込ませ、言うとおりにさせる。

だから、お兄ちゃんはとにかく苦痛でしかなく、家から逃げ出すことを繰り返していました。

逃げては、探され・・・そして、連れ戻された後、今思えば親からの虐待を受けていました。

まだ、子供だった私は、お兄ちゃんを守ることはできませんでした。

・・・次回は、そんなお兄ちゃんが大人になって、次々に起こった問題をお母さんが必死で解決し、守ろうとしていたある事件をお話しします。

最後まで、ご覧頂きありがとうございました。