就労支援

おじさんとのその後・・・

何度も、怒られ嫌がられ、時にはめちゃめちゃムキになって車いすを動かそうとして、転倒しそうになったりという日々が続きました。

「ここまで嫌わなくても…泣」と思いました。

そんな時、私を採用してくれて、本当に一からいろんなことを教えてくださった管理者から、

「今日一日、私が○○さんのお世話全て一人でやってみるので、ずっとそばで観察してみてください。言葉で伝えるより、実際見て感じたほうが、理解も早いし、できるようになります。」と提案されました。

早速、管理者の隣で立って観察スタート!!

・・・が、私が嫌なおじさんは、ものすごく機嫌が悪く、私をにらんでます。仕方がないので、少し離れた場所から見ることにしました。

管理者は、全ての動きの前に必ず、おじさんの名前を呼び、近づき、しゃがんで、目線を合わせ、今から何をするのかを伝え、そして同意を得て、おじさんが自分でできるところは声をかけるだけで一切手伝うことはせず、できないところをお手伝いしていました。

あの時は、面倒なことしてるんだなと思いました。

でも、私にはまったく見せてくれなかった笑顔を見せてくれたり、声は出ないけど、ありがとうって口を動かしてお礼を言ってました。

・・・感動しました。自分は、おじさんのまだできることまでも奪い、お世話をしている、してあげていました。

その日一日観察して、メモしたノートのは、今でも大切な宝物です。

早速、次の日から実践しました。

今までは何でも私がやってしまっていたので、できるところは一切手を出さず、めちゃめちゃ笑顔で応援しました。

すぐに、管理者のようにはいきませんでしたが、少しずつ、一つずつ一緒にできることが増えていきました。

笑顔もありがとうも見せてくれるようになりました。時には、甘えてくることもありました。

あっ!喧嘩もしました笑。発語が難しかったおじさんも、身振り手振りに加え、あーあーと声を出して真っ赤な顔で怒り、私も言い返してました。

関係ができてきたと感じられた瞬間でした。

ものすごくうれしかったです。

その頃には、おじさんから、ご指名を頂けるようになりました!!

どうしても、健常者は、障害者の方を可哀そう、大変そう、助けてあげたい!何かしてあげたい!と思ってしまいます。

でも、そうではないんですよね。

個性や性格みたいなものなんだと思います。

自分が苦手だと思っていることは、誰かと一緒にやってもらう。

誰かの苦手なことを、得意な自分が一緒にやる。

それだけなのではないでしょうか?

この生活介護では、

福祉というものを、本当に一から教わり、今の自分を作ってくれた大切な場所だったんだと実感しています。

・・・もう一人、とても強烈なキャラの彼のお話しをしたいと思います。

かなりな長文になりましたが、最後までご覧頂きありがとうございました。